After -deconstruction "God Ideology"
 その後は工場長と子どもの2人暮らしが始まった.

がしかし,父親が子どもをかわいがることは決してなかった.

本当はコブなんていらなかったというのが工場長の本音だった.

そしてそれを正当化するような出来事があった.

工場長にまた,女ができたのである.

そしてその女は前妻の子がいないということを婚約の条件とした.

工場長はそして前菜を捜すことをせずに6歳になった子どもを家から追い出した.


 6歳の息子は冬の寒いフリティカルの廃れそうな裏道で泣いていた.

父親は母親がつけたカハシという名前を呼ぶことは決してなかった.

カハシはその後マホウビトの大老的存在であったエジンソン老人に拾われて育てられた.


 エジンソン老人はその子どもに名前を聞いたが子どもは忘れたと答えた.

エジンソン老人はその子どもの記憶をたどり寄せる高度な魔法を使った.

そしてカハシという名前を思い出してあげた.

その後カハシがマホウビトであることを見抜き,才能を伸ばす教育をすると同時に,今までの傷を癒すのも忘れなかった.

少し甘やかした観も否めなかったが,それでも以前よりは立ち直った.

しかしその頃から荒れ始めたマホウビトバッシングやそしてカハシの身体や能力や性格も手伝って,今度は学校のクラスメイトからのけ者にされることになった.

エジンソン老人というと,フリティカルの魔法牢に閉じ込められ,そして…殺されてしまった.
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