After -deconstruction "God Ideology"



 夜も深くなっていた.

道は一本道だったが,距離はあった.

2人が箱を見つけた場所はアサヤミの国境に近いところにある.

平和な森の座はまだ変わっていない.


 2人もずいぶん戻ってきていた.

ジラスがちょっとむっとした場所まで戻っていた.

これまでは暗いだけで他は何も変わらなかったが,夜鳥でもない怪しい声がするようになっていた.

「ジラス,村は近いはずなのに,変な声がするわよ.

 村に魔物でも襲ってきたのかしら.」

先に心配な声をあげたのは,意外にもキャサだった.

その様子はさっきの謎の出来事以上だ.

おそらくさっきの方は実感がなかったからだろうか.

「まさか,こんな平和な時代に魔物だなんて.

 ほら,家が燃えていそうな気配もないだろ.」

ジラスはキャサとは対照的に落ち着いていた.

確かに村の方は何事もないように思えた.

これもあのお護りのおかげなのだろうか.

キャサも納得できたのか,あきらめたのか,それ以上怖がることはなかった.

〔ひけひけひけ…〕
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