After -deconstruction "God Ideology"
 戦況は一層悪化していた.

フリティカルとアーメルスの連合軍はミナトシティと陸続きであるにも関わらず,海軍の投入を始めた.

今までは陸で行われていた戦いが海でも行われるようになった.

静かな戦いであったが,どこで行われているかということくらいはどの神,どの人もわかった.

空からも攻撃できる風神と海に(陸よりは)強い水神は海の方に向かった.

雷神は山へと戻って行った.

山は見晴らしが良く,相手からの攻撃は平地や海からでは不可能に近い.

そして雷神の得意技は特定の人物に雷を落とすことである.

まさに安全な場所に他ならなかった.

残った聖神と火神は土神の後を追うように街の中心部に向かっていった.

聖神と水神は途中で別れ,聖神は魔法兵の呪いを解くことをしていた.

それに比べて火神は困っていた.

あまり力を大きくするとミナトシティの建物を破壊しかねない.

火神にとっての大きなジレンマだった.


 火神は途中の細い道に入っていった.

そして進んでいった.

でも途中でふと立ち止まり,その家の扉を開けた.

すごく見覚えのある場所だった.でもその思い出の場所とは違っておとなしかった.


 そこはルーシーの家だった.
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