After -deconstruction "God Ideology"



 その右半身には覚えがあった.

例えばあのリーリュスの森での先に行っていた,あの姿.

リーリュスのあの古い窓の外にいたあの姿.



「キャサ…?」

ゆっくりとその姿が現れる.

現れれば現れれるほど,キャサらしくなっていく.

火神ははじめ少しにやけたが,すぐに恐怖に押し戻された.

すぐに星様の言葉がよみがえった.

「生神を召喚するために殺さなければならない.」

キャサはベッドからあらわにしてそしてひけーこんの正面に立った.

「私をどうするつもりか知らないけど,他の人には指一本も触れないでよ.」

火神は口出しできなかった.

より強力になっているキャサ節もひけーこんより怖く思った.

「われわれは今共通の敵と戦っているひ…」

「って,ジラスじゃない.

 なにその全身赤尽くめの格好!」

キャサの目線がジラスを捉えた.
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