キミと青空。 ~私たちの青春を~

二つの心


――……

「はあ~………」

「なによ、朝からそんなため息ばっかりして」


ほんとにさっきからため息が止まらない。

とうとう朝がきてしまった……。


―ピンポーン

「あ、ほら。百合ちゃんもきたんだし、元気に行ってきなさい!」

「へ~い」


百合は、いつも迎えにきてくれる。

最近は体育祭の関係でずっと一人で登校してたけどね。


―ガチャ

「ごめん百合。おはよー」

「おはよ!」

百合に昨日の話は絶対できないから、少しぎこちない笑顔で話す。

大丈夫かな? 不自然じゃないかな……?


「美琴」

「ん?」

「どうしたの?」


そうだよね。ばれるよね。
百合のことなめすぎてたわ……。


「や、なんでもないよ」

「昨日……泣いた?」


一瞬表情がかたくなったのが、自分でもわかった。

確かに朝、鏡で見たとき少し腫れてたけど……。


「なにそれ? 泣いてないって」

「ふーん……? ならいいけど」


百合はまだ疑っている感じだったけど、……そんな、話せるわけないじゃん。

だって……蓮くんの好きな人が………百合なんて。


はっきり聞いたわけじゃないけど、絶対そう。

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