気まぐれイケメン上司に振り回されてます!
「……さて、ちょっと気分転換したいんだけど」
ワーキングチェアでくるりと一周した景さんは、わたしが返事をする前に外へ出る準備をはじめた。
時計を確認すると、午後四時半。
前に一度、休憩でカフェに行ってくると言ってそのまま帰られたことがあるんだよね。
「わたしも一緒に行っていいですか?」
「あ、そう? なら、しっかり仕事しようかな」
景さんは仕事の資料を持って「行くよ」とわたしに一声かけると、さっさと外へ出ていってしまう。
「ちょっ、待ってください!」
どこで作業をするのだろう。
ノートパソコンも持たないで、どうするつもり?
そんなことを考えながらも、わたしは自分の荷物をデスクへ取りに行き、周りに景さんと外に出ることを伝えると、彼を追いかけた。
駅前でタクシーに乗り込んだとき、そこでやはりおかしいと気づく。
「……あの、どこに行くつもりですか?」
「自宅」
「えっ!?」
「自分の部屋で作業したい気分」
「なっ……」
ということはわたし、一緒に景さんの自宅に向かっているということ!?
「ままま待ってください、わたし、あのっ」
「春ちゃんが自分から一緒に行きたいって言ったんだろ?」
「そ、そうなんですけど、まさか景さんの自宅だとは思わなくてっ……」
「特別だからな、住んでるとこ教えるの」
ワーキングチェアでくるりと一周した景さんは、わたしが返事をする前に外へ出る準備をはじめた。
時計を確認すると、午後四時半。
前に一度、休憩でカフェに行ってくると言ってそのまま帰られたことがあるんだよね。
「わたしも一緒に行っていいですか?」
「あ、そう? なら、しっかり仕事しようかな」
景さんは仕事の資料を持って「行くよ」とわたしに一声かけると、さっさと外へ出ていってしまう。
「ちょっ、待ってください!」
どこで作業をするのだろう。
ノートパソコンも持たないで、どうするつもり?
そんなことを考えながらも、わたしは自分の荷物をデスクへ取りに行き、周りに景さんと外に出ることを伝えると、彼を追いかけた。
駅前でタクシーに乗り込んだとき、そこでやはりおかしいと気づく。
「……あの、どこに行くつもりですか?」
「自宅」
「えっ!?」
「自分の部屋で作業したい気分」
「なっ……」
ということはわたし、一緒に景さんの自宅に向かっているということ!?
「ままま待ってください、わたし、あのっ」
「春ちゃんが自分から一緒に行きたいって言ったんだろ?」
「そ、そうなんですけど、まさか景さんの自宅だとは思わなくてっ……」
「特別だからな、住んでるとこ教えるの」