すべてが思い出になる前に
突然涼太から抱きつかれて、友理奈は開いた口が塞がらない。
「えっ…いきなりどうしたの?」
大きな身体で抱き締められ戸惑う友理奈の耳元で、涼太は小声で囁いた。
「すぐ怒んなよ」
「何でよ⁉︎全然怒ってないよ?」
「いきなり家飛び出していったから、危なっかしくて全然ほっとけねーよ」
涼太の一言で友理奈は、不思議と心が軽くなった気がした。
「なぁ…俺の話を聞いてくるか?」
そして涼太は今まで思っていたことを全て打ち明けた。
「幼馴染としての関係を崩したくなくて今まで言えなかったけど、気持ちに整理をつけたいから言わせて欲しい」
「うん」
友理奈は相槌を打ち、聞き逃すことなく涼太の話しを聞いていた。