空に願いを…



「ここにはいないわよ」


その言葉にガックリする
もしかしたらいるかも、と思った
けど、よくよく考えたら
仕事もあるのに、実家から
通うなんて無理がある

空の情報が少ないから、仕方がない
なら会社に行ってみよう
明日、仕事帰りに行けば…と
いろいろ考えていたら



「悪いんだけど、空には二度と会わないでくれない?まぁ、空も貴方に会いたくないと思うけどね」


彼女はそう言って、玄関のドアに鍵を差し込んで回す


「今、空は私といるの。誰にも邪魔はさせないし、それを空の両親は喜んでいるのよ?わかるでしょ?」



そんな…、
空が出て行って3ヶ月
まさかもう他の女がいるとは思ってもみなく、頭が真っ白だ


嘘だ、嘘だと言ってほしい
それからどうやって帰ったのか覚えていない
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