失恋にはバリスタ王子の恋ラテをどうぞ。
Menu~1.失恋は雨と涙で出来ている。


6月8日、時刻は午後20:30を回った頃。
今日は人生で一番めでたい日になるはずだった。


レインボーブリッジの見える、この東京湾沿いの道。


手すりを越えたらすぐに東京湾のこの場所は、今日にはもってこいのロマンチックなシチュエーション。


シンプルベージュのタイトなワンピースに、去年彼から貰ったハート型のシルバーアクセ。


天然パーマの長い黒髪をアップヘアーでキメて、薄いオレンジのチークと口紅を引いたナチュラルメイク…完璧ね。


そう、今日この日こそ、高校からずっと10年近く付き合ってきた彼氏とあたしの誕生日デートをする日、ちなみに、今日で27歳になる。


待ち合わせは21時。
だけど、30分も前に仕事を切り上げてここへ来たのだ。


恋愛小説家であるあたしは、あたしの編集担当の後藤さんに何度も泣きながらひき止められたけど、心を鬼にして仕事を放り投げてきた。


そう、今日の為に。













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