梅に鶯 ~新選組と私に刀~
支度が整い、若干の緊張を感じる

浪士組の前方に、悠真が配置されるようで

にこにこと、会津藩の人らと会話している

二条城の中から、輿が出てくる

小窓からちょこちょこと手招きされ

悠真が行く

何やら話をして、元の場所へ


1回目の休憩になると


すぐに俺達の所へ


「特に問題はありませんが
休憩の間も気をつけて下さい」

「わかった」


芹沢さんが返答すると、ニコリと微笑む


「悠真ぁ」

「はぁーい! じゃ!」


広沢さんに呼ばれ、駆けていく


「歳」

「なんだ?」

「悠真が気になるか?」

「まぁな…見てて飽きねえな」


素直に思っている事を言っただけだ

だが、近藤さんはニタニタ俺を見る


「ただの興味だよ」


そう言って、遠目にまた悠真を見る

刀好きだと聞いたが、にこにこして

刀を見せて貰っている


そういや…


アイツは…


「近藤さん…アイツ、丸腰だ…」

「ん?…なんと!本当だ…」


休憩の終わる太鼓が聞こえると

悠真が慌てて戻って来た



そして、1番後ろにいた奴らを手招きした

浪士組の後ろにいたのは2人

悠真の隣にいた奴と4人で、打ち合わせしているらしい

そして、3人は例を離れた

先回りして、危険がないか見るのだろう


悠真が振り返る


「芹沢さん!ここ!」



悠真が隣に指名した


出発の太鼓が鳴り

動き始めた


時々、芹沢さんと話をして

微笑み合っていた


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