梅に鶯 ~新選組と私に刀~
「ちょっと待て!」



悠真の肩に手を置き、朝比奈さんを見る



「ちゃんと、話を聞いて下さい
悠真?なんで、一人で平隊士についてったんだ?」




優しく声を掛けてみた







悠真は、不機嫌で



「そんなこと…どうでもいいです
どうせ、聞く耳なんてないんです」



理由を言わなかった




「悠真!」



肩をクルリと回して、俺と向き合わせて

目線を合わせた



「嫁に行ったら、もう会えないんだぞ?」




「新選組から、手を引けと言われたんだから、同じ事です
どうせ、会えないなら
嫁に行けば、諦めがつきます」




川に刀を投げた時と、同じ目をしていた




「それで幸せになるのか?」





「それが、お兄ちゃんの望みですから」






質問の答えになっていないが






「帰ります」











悠真が朝比奈さんと帰って行った






「土方さん?
もしかしたら…悠真と良い仲に?」



「なってねぇよ!! チッ!!
みりゃわかるだろ!!
振られたとこだ!!バカ!!」



いい歳して、八つ当たりで


総司に拳骨した









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