梅に鶯 ~新選組と私に刀~
悠真がポツンと男の逃げた方を見続ける


刀をしまい


「あの様な男にだけは、悠真に触れて欲しくなかった!!!」


鼻息の荒い俺と違って


悠真は、がっかりしていた




悠真を立たせ、4人の待つ籠へ




「早かったですね」


広沢が、俺に話しかけつつ

悠真の様子を見て、結果を察した



「悠真 次があるさ!」



慰めの声をかけた



「なんだ?また、駄目だったのか?」


冗談めかし、佐々木が言うが


「俺が、追い払った!
あんな奴に、悠真をやれん!!
酒浸りで、挨拶もなしだ!!」


悠真は、籠に残った


「早く帰りたい」







今にも、泣き出しそうな悠真が

可哀想で、可哀想で



こっちが泣きそうだ









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