押しかけ社員になります!

ふぅ。突き返される事はないと思っていたけれど、受け取られたら、それはそれで、ドキドキの始まりだ。
どれだけ伝わるかしら。
どこをどう切り取って読まれても、言いたい事は変わらずただ一つ。
とどのつまり、好きだという事以外無い。
一枚に一言、何がどうなっても好きは変わりません、と書けば済む事。
それを大層に語っているだけなのだ。始めからラブレターなのだ。

今回のレポートにタイトルは無い。決められなかった。
安易なタイトルは避けたかったし…。何より、今回は手書きにした。
本当にプライベートな気持ちで満載なのだ。
めくった途端、重い、と思われるかも知れない。
好きだという思い、そして私を知ってもらって信じて欲しい。

あー、もう、渡してしまった物をあーだこーだ考えても仕方ない。取り返すのもおかしい。
舞い上がった気持ちで書いた物を冷静な気持ちで読み返したら、到底見せられる物では無い。
そんな事は解っている。今更だ。いつも舞い上がっているんだから。
部長を思うと抑えて冷静になんて無理。

今までだって、恥も外聞もなく、タイトル付きの色んなパターンの物を渡していたのだ。
突き返されていても、目は通されていたかも知れない話だ。
はぁ、何か変わるかしら。

週末の訪問は叶うかしら。私は部長が私に教えてくれた事、知っても大丈夫だ。
何も変わりはしない。

…あ、コーヒーゼリー食べよう。
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