イクメン作家と恋心。SS~ウェディングベル~第1話編~修正済み&2話追加。
「は、はい。何でしょうか?」
名前を呼ばれたので慌てて返事する。
「明日。午後からちょっと出掛けてくる」
「はい。分かりました。どちらに?」
午後から1人で出かけるなんて珍しい。
何処に行かれるのだろうか?
他の出版社で
打ち合わせの予定はなかったはずだけど
「……大輔の所だ。アイツに用があるからな」
そう言いハンバーグを食べる先生。
浜野さんに用事か。
浜野さんは、先生が唯一気を許せる友人だ。
明るく少しお調子者だが
小児科のお医者さんでもあるから凄い。
「分かりました」
浜野さんに用事があるのも珍しいけど
それ以上聞くと嫌がりそうだからやめておく。
夕食を食べた後
洗い物をしていると睦月君がこちらに
駆け寄ってきた。
そして私の腰回りにしがみついてきた。
「どうしたのかな?睦月君」
クスクスと笑いながら声をかけてみる。
しかし、しがみついたまま何も応えない。
甘えているだけかな……?