ウソツキセンセイ

【お別れキャンディー】

 その後、あたしは平塚先生の家に少しだけお邪魔になった。


 泣いて腫れた目のまま帰らせるわけにはいかない、と平塚先生がタオルと洗面台まで貸してくれた。


 鏡に映るあたしの顔は、確かに目元が赤く腫れぼったくて、めちゃくちゃブサイクが出来上がっていたけれど、憂いが晴れて、いかにも幸せそうな顔をしている。


 いけない、少し頬筋が緩みすぎてニヤついてしまった。


 好きな人と結ばれるのが、まさかこんなに幸せだなんて、全然思っていなかった。


「あの、タオルとかありがとうございました」


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