クールな先輩を恋の矢で射止めます
「早速だけど、簡単にでいいから履歴書代わりにこれを書いてくれる?」
「分かりました!」
バインダーに挟まれた用紙とボールペンを渡されて、あたしは住所や仕事の希望欄を埋めていった。
「……これでお願いします」
書き終わると、女の人の方に向けてバインダーを渡した。
するとあたしの書いた用紙を見ながら『週7日?』と大きな声を上げながら目を見開いている。
「はい……駄目ですか?
弓道部に入りたいんですけど……でもその費用がなくて1ヶ月で貯めて部活に入りたくて……」
あたしはスカートの上でぎゅっと手を握りながらそう言った。
するとさっきのコックコートの男の人がこっちに来て、あたしの前にお皿に載ったケーキとあったかい紅茶を出してくれたんだ。