クールな先輩を恋の矢で射止めます



だめだ、本当のことを言うしかない。



でもどこから話せばいい?



できれば親にお金を出してもらえないってことは先輩たちは部活に入ったらこれから毎日顔会わせる訳だし言いたくない。



もう一度、口を開けた時だった。



「おい、待てよ!雪名!」



瞬間的に反応した山崎先輩が雪名先輩の肩をがばっと掴んだ。



「離せよ、ここにいたって時間の無駄。



部員でもないただの同じ学校の奴に構う必要なんてない」



「花ちゃんは来月入部するんだからそんな言い方ないだろ?」



山崎先輩はそう言ったけど、雪名先輩は山崎先輩が手を緩めた瞬間歩いていってしまった。



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