社内恋愛発令中【完】
「やめろよその顔…」



そんなあたしを見て蒼井さんが苦笑い。



だけど蒼井さんを間違ってると言えない。



桜瀬さんの蒼井さんに対する好意は事実だろう。



「気にしないで仕事してればいいよ、双葉は」



あたしの肩を叩き、コーヒー入れてくる、と部屋を出て行く蒼井さん。



あたしは、蒼井さんが書いてくれた電話対応についての紙に目を通しながら、桜瀬さんの目を思い出した。



冷たくて、憎しみに溢れた眼差し。



あんな目を今まで見たことがない。



『どうして双葉さんなの…?』



あの言葉には、きっといろんな意味が込められている。



あたしが蒼井さんの役に立つはずがない。
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