幻が視る固定未来
聞きたかったのはそれだけじゃないようだった。

私が死んだあの日、一体何が起きたか一部始終聞きたいらしい。

そこで初めて分かった。私は自分が死ぬ前の記憶がないことに。
だからどうやって死んだか、誰に殺されたか、どこで死んだかすら覚えていない。

私の記憶は青龍に会う前日までしか覚えていない。

それを伝えると驚きと残念そうな表情をして教えてくれた。
私は青龍に殺されたらしい。

理由は全くの不明。
灼蜘が、私の口から青龍にやられたと聞いたらしいので多分本当だと思う。

恐らく、灼蜘が目を覚まし少し落ち着けば同じことを聞かれるだろう。けど解答は変わらない。
後は私の言葉を信用したようで他に何も聞かず、最後にただ『ありがとう』と『これからもよろしく』を言われた。

もちろん言われた通り、灼蜘が許す限り一生使えるつもり。
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