最強偽善の人造兵器〈アンドロイド〉

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「っう!」

彼女の剣を振り払い様、僕は自分の双頭槍を彼女の頭に叩きつける。

「っく!なにこれ……重い」

当然だ。
僕の双頭槍はそこらへんの代物じゃない。

それに僕の立場上で双頭槍を使う人は少ない。
初の受けなんだろう。

重い双頭槍にじりじりと押される彼女

「この槍……しかも2つの頭を……!」


「気付くのが遅いですよ」

「え?……あうっ!」

彼女の剣を双頭槍で振り上げる。
その反動で彼女に隙が出来る。

ーーー貰った!

僕は双頭槍で彼女の喉元に向かって突く。

***********

「……」

「……無駄な殺傷は避けたいんです」

僕が突いた双頭槍が彼女の喉元で止まっている。
いや……意図的にギリギリまで止めた。

じゃないと本当に死んでしまうから。


「僕はあなたと戦う気なんてないんです」

双頭槍を向けて言葉を言いつつ、はやく退いてくれと願う僕の心の声でもある。


傷つけ合うのは嫌だから。

「はいはい。そこまでにしなさい」

手拍子と共に女の人の声でそちらに向く。

……この人は。

紫色の髪に赤と黒のオッドアイ。
細身の体に垂れ目。

誰なのか、当然分からない。

「なにしてるの?早く武器を下げなさい」

武器?……あ。

「すいません。これは失礼しました」
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