関係が変わるとき
「まぁ、思えば俺たち、
『恋人』って期間があんまりなかったからかな。」

「お互いのことをよく知っているっていっても、
恋愛に発展して1年になっていないものね。」

「あぁ。そういえばユウ気づいてる?」

「何が?」

「お前、俺と同じ匂いになっていること。」

「はぁ?」

「ボディーソープも、衣類用の洗剤も同じもの使っているから、
ふろ上がりにお前を抱きしめると同じ匂いがして安心する。」

「トモってにおいフェチ?」

「そういうことをいいたいんじゃなくて、
お前は俺の一部であり、俺はお前の一部だってこと。
一緒に生活しているって感じる一体感みたいな感覚。」

「ふふふ…」

「何?気味が悪い。」

「知り合ったころのトモと違うなぁって思って。
もっとクールで、やさしいけど
こんなに人に関心を寄せるような感じじゃなかったから。」

「俺だって、誰にでも関心があるわけじゃないよ。ユウは別。」

俺だって、研究以上に心魅かれるものがあるなんて思ってもいなかった。

よく、ユウなしで3か月も過ごせたものだ。

ユウ、愛している。そして、ありがとう。



<続編・おわり>



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