涙のむこうで、君と永遠の恋をする。


あたしが何より怖かったのは…。


死ぬ怖さよりも、見えない人の心だ。


体への痛みより、明らかに自分に向けられる憎しみや、蔑み……偏見が怖かった。


いつでも誰かの目が、声が怖かった。

あたしを……誰もが責めているようで、生きていてはいけないような気がして怖かった。


心が満ちている……。

今のあたしに、何の怖いものがあるというのだろう。


「ほのかちゃん!!」

「っ………」


強く、後ろから腕を引かれる。


ーシュンッ!!


体が、大きく後ろへ傾き、顔のすぐ側にカッターが振り下ろされる。


「お巡りさん、こっちだ!!」

「あの男だ!!」


すると、屋上の入り口に、琢磨くんと優真くんが現れる。

そして、その後ろから警察が何人か出てきて、一目散に藤枝 孝へと駆け寄る。

 
「は、離せぇぇぇー!!」


藤枝 孝が、警察に押さえられる。

そして、地べたに這いつくばりながら、あたしを見上げた。















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