~夢の雫~ 裏腹王子 笑顔の裏
それから、馬車にのり、王宮の門を何門かくぐりぬけ、今王宮内を書類を抱えて、歩いてる。
「レティシーナ姫ではないですか~」
と柔らかい口調と似合わぬひとりの怖い顔の男が駆け寄ってきた。
「フェルナンド…」
この男は、私の幼なじみであり、次期宰相候補ともうたわれる者だ。
「ん?今日は書類提出にきたの?」
「えぇ、そうよ。というか、その強面やめたら?」
「生まれたときからこうなんですよ。だから、どうにもお嫁さん来てくれないんです。」
「それは、可哀想ね。あと、もうひとつ。私の前ではなにもそんな柔らかい気持ち悪い声出さなくていいのよ?」
と笑顔をはりつけて言うと、
「そんな棒読みで可哀想とか言うなよ!
あとさ、お前も両親が海外赴任だからって頑張りすぎんなよ!」
「ふふ、ありがとう。」
と会話をしてると、、
「ごめん。僕は君の気持ちには答えられない。」
と言う声が聞こえた後すぐ一人の少女が私たちの横を通り過ぎた。「また、やったのか?あいつ。」
といってフェルナンドは少女がきた方向に足を進めるので、私はそれについていった。

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