桜の鐘が鳴ったとき
桜の木の下で
教室に着いた私は、不安な気持ちで一杯になる。
見慣れた人もいるけど、話したこともあんまりないし。

どうしよう。とりあえず席につこうとそう思っていた時だった。

私の横を一人の男の子が通り過ぎていく。

"おはよう!またよろしくな"と 彼は男友達にそう言った。


なんでこんなにも彼は明るく笑顔で、振る舞っているのだろう。

まるでこのクラスのムードメーカー的存在だ。


私が席に着いた時に彼も同じタイミングで席につく。
一瞬目が合うと、彼はにこやかと笑い、私もつられるように笑う。


「初めまして
今日から宜しくな」

「は、初めまして
今日から宜しくお願いします」

「そんなに堅苦しくなくていいよ
俺たちタメなんだからさ!」

笑いながらそう言った彼は、さっきの友達の所に居なくなった。




私は少しドキドキする胸の高鳴りを抑える。

なんで私は、初めて会った彼にドキドキしているんだろう。



そんな不思議な気持ちのまま、私の学校生活が幕を開けた。
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