王子様は隣のあいつ
二人の距離

広がる距離



でもやっぱり陽平との関係は前みたいにはいかなかった


もうすぐ夏休みに入ろうとしていたある日、奈緒美先輩に呼び出された


「久しぶりね。」


「お話ってなんですか?」


今、一番会いたくない人


だから話を早く終わらせて帰りたかった


「じゃあ単刀直入に言わせてもらうわ」


先輩の顔が強ばった


「幼なじみだかなんだか知らないけど、もう陽平に近づかないでくれるかな?」


「なんで、先輩にそんなこと言われないといけないんですか?」


なに?陽平の友達関係まで口はさんでんのこの女


「まなちゃん陽平のことすきなんでしょ?」

どうしよ~


バレてる


「どうなの?」


隠しても仕方がないバレてるなら言ってしまえ


「好きですよ!でもまなは好きな人の幸せを壊してまで自分の物にしようなんて思いませんから」


そう言ってその場から離れた


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