あの日、あの時、あの場所で。
「え…えええええええーーーーーー!?????!!!!!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!」

この後美穂の大声が体育館中に響きわたったのは言うまでもない。

「初恋じゃないってどういうこと?」

「あれ?言ってなかったっけ?」

「うん。」

「うそ!笑」

「嘘じゃないし笑」

「てか、まずわかんないの…。」

「え?」

「ほら、私さ、過去にバレーから逃げてるじゃない?」

「聞いたことない話しだね笑」

「あ、うそ笑まぁ、いいや笑なんか、好きって何かなーって思って…」

「じゃあ、いくつか質問するから答えてね。」

「うん?」

「杏奈がピンチの時にふと頭に浮かぶのはだれ?」

「美穂。」

「違うわ笑男子で!」

「蓮也…」

「うん。じゃあ、藤崎のことを考えると胸が苦しい?」

「キューってなって苦しい…」

「それはもう恋だよ。」

「そ…んな…」

「どうした?」

「ううん!何でもないよー」

「そう?」

「うん!あ、始まる!」

「うん!」


ー2時間後ー

「Princeは…!!
なんと!1年3組の…!!


藤崎蓮也くんだーーーーーー!!!」

「う…そ…」

「杏奈!すごい!すごいよ!」

「うん…!!」

「私ね、杏奈。」

「どうしたの?美穂。」

「恭太のこと、好きになっちゃったみたい…今日、はっきりわかった…」

「うん!そうなんだ!」

「え?怒らないの?」

「いや、なんで怒るの?笑」

「だって…杏奈婚約者じゃないの?」

「あー。あれね、確かに、婚約者だけど私たちが結婚出来なかったときの最終手段として残してただけなの笑
お互いが好きな人できたら、婚約は破棄されるよ♪だから、美穂。あきらめちゃだめだよ?恭太のためにも。美穂のためにも。恭太も、私も、婚約することは反対だったから笑美穂。がんばれ!笑」

「杏奈…。ありがとう…っ。頑張るよっ。」

「ほかの人に取られちゃう前にがんばれ!」

「うん!今日告白しようかなー笑」

「今日!?笑いいんじゃないー?
恭太も美穂のこと気になってるっぽいし?笑」

「え!そんなこと…笑」

「あるある笑がんばれ。美穂。」

「うん!あ、終わったみたい…頑張るよ…私。」

「うん!行っといで!」

そう送り出して杏奈は教室に戻って片付けをしようと校舎の方へと歩き出したー
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