あの日、あの時、あの場所で。
「なぁ、杏奈。」

「どうしたの?恭太」

「俺さ、言ってなかったことがあるんだけど。」

「ん?」

「本当はな、雪希にお前にまぁ、あぁいう事をしてるってこと吹き込んだの俺なんだ…だからたくさん傷つけてごめん。」

「ん?いつの話よ笑もうそんなこと気にしてないよ?あんたはそんなくだらない事考えてないで、美穂のことだけ考えてなさーい!ね?」

「杏奈…あぁ。そうするよ。ありがとな」

「うん!」

「じゃあ、次は私だね。」

「ん?」

「私は、ここの鈴花総合病院の跡取りで…」

「うん。知ってる笑」

「え?」

「聞こえてたよ。」

「…?」

「私が寝てた時に、みんなの声が聞こえてたよってこと!笑」

「杏奈…」

「みんなが戻って来てって言ってたから、私は目が覚めたんだよ?危うく天国の入口踏み込むところだったー」

杏奈はそういうと、天国ってほんとにあるんだねーと言ってあははーと笑った。

「俺の言いたいことは?」

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