同期♂と私、ときどき熊♂
ようやく


朝から一日、ハシゴでボウリングデートをした2人。


何の色気もなかったが、らしいといえばらしかったし、彪賀にとってはどこでも嬉しかった。


普段見慣れたセーターとパンツ姿から、やはりコンタクトにし、


ニットのワンピースとショートパンツ。ブーツ姿で、いつもと


少し違うメイクをしてみた鹿目は、ずいぶん若く見え、すごく可愛かった。



ジャケットにコットンパンツの彪賀も、気合いは入っていた。


朝早く起き、念入りに歯を磨き、抜かりなく準備した。


念願の初デートなのだから。


なので、そんな鹿目が隣にいてくれるだけで、内心テンションがマックスだった彪賀。


夜。


お洒落なレストランで、シャンパンで乾杯し、一通り食事を終えた。

もちろん出すと言ったが、今日は鹿目の奢りだった。


2人で自分の部屋に帰った鹿目。


冷蔵庫から、小さなケーキを出す。


「お誕生日、おめでとうございます」

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