君が欲しいけど……
名前を聞くまで思い出さなかった





『 北条新です』

『 ……』

北条新……

どこかで聞いたことあるような……

……?!

『 新って……』

『 ?? ていうか、遅くにごめんな』

『 新って転校した新?!』

『 そーです』

『 ノット詐欺?!』

『 そーだよ 信用してねぇのかよ笑』

嘘?!

さっきまでベッドの上でゴロゴロしてたのに今では正座

小学校1年生みたい

姿勢はピンっていうのとかね

『 でも、なんで電話番号?』

『 忘れたのかよー』

電話越しに新が呆れてる声が聞こえる

久しぶりなのに久しぶりじゃないみたい

『 お前が教えてくれたんじゃん』

『 え、どゆこと?』

『 小学生のとき別れる前に電話番号書 いた紙くれたじゃん』

『 …………』

『 忘れたのかよ……』

『 ごめーん……』

『 ばばあだな』

『 それはひどい!』

そんな感じで、話していたら

『 あ、おれ日本戻ったから』

『 ん?』

いまさらっと重要なこと言ったよね

『 え、ってことは学校は?』

『 桜ヶ丘だけど?』

『 うそ?!うちと同じ!』

『 知ってる』

『 え、なんで?』

『 うちの親がおまえの母さんと連絡とってっから』

『 舞もいるよ』

『 まじか』

『 うん』

『 すげーな、そろった』

『 ほんとだ笑』

ちらっと時計に目をやると12:00

いつもなら寝る時間

『 ごめん、寝る』

『 あぁ、こんな時間か』

『 うん』

『 おまえいつも今くらいに寝てんの?』

『 うん、美容にいいんだゾ!』

軽くいってみた

『 …クック、じゃあ期待だな』

電話の向こうで笑ってた

それでもかっこいいと思った

『 じゃあ、おやすみ』

『 ん、Good night』

新は最後にとても綺麗な発音でそういった後、電話は切れた

久しぶりに新と話して、しかも日本にいて学校にくるっていうからこっちが期待しちゃうよ








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