あの歌の世界は。

それは今日の朝、突然に訪れたんだ。




和 )「………なにしてるの?」


「え、別れるから出てくの」

俺の恋人、里奈は大きなスーツケースを持って玄関にいた。


和 )「え?なにそれ?」

別れる………って?



「……前から言おう言おうと思ってたんだけどね、和くんに私はいらないでしょ?」




和 )「………。」

なんだよ……それ………。



「ほら。何も言えないってことは、いらないってことなんだもんね。じゃあ。」



和 )「………行くなよ。」

咄嗟に彼女の手をつかんだ。




「…知ってるんだよ。他の女の子と遊んでること。だから……いらないよね。」




そう告げると俺の手を優しくほどき、最後に言った。








「まだ………大好きだよ。」







ー ガチャ 。








< 2 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop