続★俺だけの家政婦さん

種明かし?


「あれれ?野島っちにもうバレちゃったんだ」


須藤先生の書いた短編を読み終えた野末くんは夕飯の支度が出来るまで

書斎に戻るとすぐに須藤先生に、原稿を返すから取りに来いと連絡したらしい。


翌日、お昼過ぎに須藤先生はやってきた。

そして、あれれ?といいつつもなぜかニコニコしているのが

帰って不気味に感じたのは私だけだろうか・・・

「お前が何を書こうが俺はなんとも思わねーけど、俺のいないときに
うちの家政婦に新作読ませないでくれない?」

原稿の入った茶封筒を野末くんが須藤先生に差し出した。

「家政婦さんに読ませちゃいけない理由は?」

野末くんの一歩後ろにいる私をちらりと見ながら須藤先生は原稿を

受け取る。

「読み終えてからの爆睡。仕事に差し支えるような事は
させるな!ってこと」

あちゃ~~

そうきたか。嘘ではないが故に文句が出ない。

「それだけ?野島っちも読んだんだよね。何か言うこと・・・ないの?」
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