続★俺だけの家政婦さん

同い年なのに・・・

「ところで、いつまでここで話せばいいの?とりあえず入ったら?」

野末くんが面倒くさそうに首に手を当てながら私に背を向ける。

「は、はい」

スーツケースと一緒に中に入ると

風格のある玄関が現れる。

古民家ならではの深みのある木と漆喰の白のバランスが絶妙だ。

広い玄関に置かれた胡蝶蘭をはじめとする

高価な鉢花も映える。

人気作家だけあってこういうのはきっと贈り物だろう。

驚きながら立ち止まっていると

靴を脱いで家に上がった野末くんがまたも呆れ顔で私を見下ろす。

「とりあえず、いろいろと説明したいからとっとと上がってくんない?」

全てが上からでムカつくけど“お客様”だから仕方なく

彼に従う。

靴を端に置き、家に上がると野末くんは部屋の案内を始める。

外観はおしゃれな古民家という感じだが

内装も負けてはいない。古民家のよいところを取り入れつつ

今風のおしゃれなインテリアは雑誌に出てきそうなお宅だ。

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