続★俺だけの家政婦さん

こんなサービスいりません!

「・・・り・・・おり・・・しおり」

「・・・・・・ふぇ?・・・・・・うぇ~!!」

パッと目を開けると天井ではなく野末くんがめっちゃ近い位置から

私を見てた。

「な、何でいるの?」

いくら自分の家だからといって初日から人の部屋に勝手に入るって

超が付くほど失礼だ。

私はがばっと飛び起きて野末くんを睨んだ。


だが野末くんも眉間にしわを寄せ完全に不機嫌顔で私を睨み見る。

「初日から昼寝して客に起こしてもらうなんて、いい身分だな~家政婦さん」

え?

私は慌ててエプロンからスマホを取り出し時間を確認すると

げっ!

10分だけのつもりが1時間も寝ていた。

「ごめん。10分だけ横になるつもりが・・・寝過ごしちゃった。
すぐに夕飯にする」

私はエプロンの紐を結び直すと両手で髪の毛の乱れを整えながら

ドアノブに手を掛けたところでハッとした。

私が先に出たらだめじゃん。

「あの・・・でないんですか?」

ドアを指さす私に野末くんはゆっくりと近づくとニヤリと口角を上げる。

「はいはい、出ますよ~~。あっ!そうそう言い忘れた」

「何?」

野末くんが私に詰め寄り私の頬を一差し指で指し

「くっきりついた・・・寝痕」と言いながら部屋を出て行った。

「えっ!うそ?」

私はバッグからコンパクトを取り、確認する。

げっ!本当だ
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