あなたの愛に深く溺れてしまいたい
*一夜の過ち
「春野、行くぞ」

「本気で言ってるんですか?」

「俺が冗談を言うと思うか」


知らないよ!冗談だって言うかもしれないじゃん。


言いそうにないけど…。


まだ自分の仕事の終わる目処が付いていないのに、柴咲課長が私の席に来るなり、課長命令を出してきた。


どうして私よ。他に社員たくさんいるのに。


「春野、急げよ」

「あぁもう!行けばいいんでしょ!?行ってきます!」


デスクをバンッと叩き、勢いよく立ち上がった。


「せんぱーい、デート楽しんできてくださいねー!」

「デートじゃない!」


前田ちゃんは相変わらずだし…。


本当に、なんで私が行かなきゃいけないんだろう…。


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