あなたの愛に深く溺れてしまいたい
どうして今、その言葉が出てきたの?!


ほぼほぼ、お互い好きだと気付いて数時間だよね…?


今のがプロポーズのわけがないし、数時間前までは上司と部下だったのに、もう結婚を意識するとは思えない。


そんなパニックを起こしてる私に、空也は微笑みながら答えをくれた。


「俺は雪乃を好きだと思った時に、結婚したいと思った」

「え、」

「雪乃は考えられないか?」

「………」

「まだ他の男を吟味したい?」

「そんなこと!!……ないよ」


ないけど…。こんなにうまくいきすぎると、あとが怖いよ…。


「まぁ、結婚なんか所詮紙切れ一枚だ。俺は雪乃を愛してる。これから先もずっと変わらないと今、ここで誓う。だから、俺を信じろ」

「っ、うん、」


空也が言ってくれた言葉に、涙が溢れた。


私はただ、空也を信じればいい。


空也の愛に深く溺れてしまおう。


この先もずっと、あなたの隣で幸せでありたい。


*おわり*


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