愛の矢

純とアタシは違う町にすんでる。
車で1時間くらい離れてる。


純の住んでる所は田舎、3人兄弟の長男だ。しかも下二人は結婚して子供もいる。

田舎なので、近所の人も親戚のようなもの、純は結婚はまだか?と色んな人に言われてるみたい。。。。


そんな田舎で子持ちの女が長男の嫁になるなんて、きっとみんなゆるさないだろう。。。

あたしは、別に結婚なんて望んでない、ただずっと一緒にいれたらいいのに。。。

純は言う
「カンナと梨花の事は好きだけど、            育てる自信ないよ。」


これは、正直な気持ちだ。あたしだって逆の立場だったら、子持ち男性に2つ返事はできない。。。
育てれない。。。


頭では分かっているけど、子供も含めアタシなんだから、子供が居たってのりかじゃなきゃダメなんだって言ってほしい。
のりかしかイヤなんだって。。。


   アタシたちに未来はないのだ。
純は、いつかそう遠くない未来、あたしを捨てて誰かと結婚する。。。

あたしに刺さった愛の矢は、
大きなトゲとなった。。

トゲは毎日私を苦しめる。。。

あー、思いだしたアタシは愛されてないのに。。。

トゲは時々あたしに現実を教える。
胸をえぐるようにして、苦しめる。


AM3:30
あー今日もトゲが教えてる。
お前はちっとも愛されていないんだよって。
このトゲが、彼にも刺さればいいのに。

この愛が、憎しみにかわればいいのに。
そしたらトゲとは抜けるだろうか。



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