部長の溺愛に困惑しています。
また1日のはじまりに戻ればいいのに…

そうしたらちゃんとうまくやり直せる。

接客だってきちんとこなすし、森崎さんにこんなふうに妬いたりしないよ。






「わかった。伝えるよ。あ、北山と代わるか?」


そろそろ電話の会話が終わるかと思いきや、部長のその発言に少しばかり妄想にふけっていた私は一瞬で現実に戻る。

本当は首を横に思い切り振りたい気持ちだったが、そんな失礼なことは出来ずただ顔を青くする。

しかししばらくの時間、私に目を向けながらスマホを耳に当てていた部長の口元が緩んだ。






「…そうか。わかったよ……ああ」


そして私から目線をそらす部長。

どうやら電話を代わるのは止めになったらしい…
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