⑦オオカミさんと。溺れる愛の行く先に【番外編も完結】
つまるところ。

俺は長い間、大らかな彼女の心に甘え、負担をかけすぎてしまっていたのだ。

今回の件が誤解であったにしろ、それがきっかけとなって、彼女のこれまでの精神的負担は、カタチになって現れた。

彼女の直接のストレッサー、すなわち俺への生理的拒絶として___


今朝もショック療法のつもりなのか。

無理にキスをしようとし、真新しいスーツに思いっきりリバースした彼女は、

『ゴメンナサイ~~、ウワアアン!!!』

謝りながら大泣きしていたっけ…


俺は彼女が不憫でならない。
あんなに苦しんでいる彼女を、もう見てはいられない。



その夜。
新婚時代に貰った、ハート型クッションをずっしり重く湿らせて、俺はやっと決断した。
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