先生、聞いてください。
入学式

暖かい光が差し、桜の舞う道。

新入生が少し大きめの制服に身を包み、
緊張気味の表情で歩いていく。

そして私もそのうちの1人だ。
周りと同じように歩いていく。

ただ私の制服のスカートはとても短く、
髪色は不自然に明るく、
そして...1人だった。

周りの新入生は、
皆、親と一緒だというのに...。

「いいよ、
どうせ1人には慣れてるし。」

新入生の親から向けられる
好奇の目に、莉乃は怯まずに
1人で高校の門をくぐった。



< 1 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop