初めての相手は無愛想上司

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初めて来る場所
ずっと来たかったけど
来られなかった


『お父さん…』


お父さんは亡くなる前
自分のお墓は無用だと、
お父さんの両親と一緒に眠っている
管理してくれているのは
お父さんの兄弟だった


お婆ちゃんに一度
線香をあげに行きたい、と言ったが
遠い場所にあり、連れていけないと
言われてしまった
お婆ちゃんを困らせるわけにもいかず
それからは口にするのをやめた


社会人になり
一人で行こうと思い、場所を聞こうとした矢先のお婆ちゃんの死だ
お父さんの情報はパッタリ途絶えた


だから、まさか
小山課長が調べてくれたのが
とても嬉しくて
早くお父さんに小山課長を紹介したかった



小さな花、お父さんが好きだった
どら焼きを置き、手をあわせる
私の後ろで小山課長も手を合わせてくれる
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