初めての相手は無愛想上司



「蔵田課長には連絡済みだ、今日は休め。なるべく早く帰ってくる、無理はするな」


私が一人でも大丈夫なように
レトルトのおかゆ、雑炊が
キッチンに置かれている
冷蔵庫の中には飲み物のほかに
ゼリー飲料がたくさん


いつも自炊しています、というキッチンには相応しくない代物だ
多分、私のために
買ってきてくれたんだろう


見送ろうとすれば、
いらない、と言われる

それでも、これだけお世話になっているんだから…と



『い、いってらっしゃい』



けど、小山課長は
ああ、と言ってこちらを見ずに
行ってしまった


……ふふっ、
気づいてしまった
耳が真っ赤なこと。



行ってきます、て言って欲しかったけど
私も言い慣れてないから
こっちも顔が真っ赤だ
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