Hell・God
「…ぅ、…ぅ!」


「く…ぅ、くぅ!」


くぅ「ん…」


阿「あ、起きた!みんなー、くぅが起きたぞー!」


くぅ「僕は…何を…」


テ「お前は急に倒れて、ここに運ばれた。どうした、どこか痛いのか?」


くぅ「いや…何でもないッス。疲れが出ちゃっただけッスよ。」


ブ「ならいいが…無理はするなよ。しばらくここで寝とけ」


くぅ「気遣いありがとうッス」


ノ「それじゃあ、私たちは仕事があるのでこれで。お大事にしてくださいね」


バタン、と扉が閉まるのが聞こえて、ゆっくりと体を起こした。

(綺麗だ)


窓の外には花が咲いている。名前は忘れてしまったが、春によく咲いていたピンク色の花だと思う。


「うわー、桜が綺麗だ!」


「おい、うろちょろすんなガキ」


「僕の方が年上だってば!」


外で声が聞こえる。ヨシュアたちの声ではない。


くぅ「桜…」


くぅ「桜田…く…う」


くぅ「桜田、くう?」


桜田…くう…桜田…玖…羽


「あ……!」


そうだ、僕の名前は…


ベッドから勢いよく起き上がり、扉を開け、全速力で走った。

(ヨシュアたちはどこッスか?)

勘で道を進む。

早くヨシュアたちへ伝えなくては。

道を抜け、そこにあったのはとにかく大きい巨大樹だった。


ヨ「うわわわわ、くぅ!?」


阿「どうしてここに…」


くぅ「思い出したッス!僕の名前は―」


くぅ「桜田玖羽(さくらだくう)、ッス!」


ブ「思い出せたのか、おめでとさん!」


ノ「でも…」


テ「あだ名は結局変わらなくね?」



というわけて、あだ名は『くぅ』に決定しました!(笑)

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