恋することを知った恋

「…は…」

深呼吸したつもりのあたしの呼吸は、大きく乱れた。


――なんでこんな苦しくなるまで、好きになったの?


あたしは閉めたドアに背中を預けて、電気をつけずに真っ暗の部屋の中で唇を噛んだ。

あたしの頬を、ずっとこらえていた雫が流れる。

こんなはずじゃなかったのに。


楽しむために始めた“恋”。


最初はその言葉通り、楽しかったのに。
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