恋することを知った恋

だから、好きでいよう。



「杏里、強くなったね」



麻奈美は笑顔であたしを抱きしめた。

あたしは急に抱きしめられたから驚いたけど、少し考えてから笑って麻奈美の背中に手を回した。

こうやって抱きしめてくれたのはきっと、去年のスポーツ大会の女子バレーボール決勝戦であたしたちのチームが優勝した時以来。
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