だから、俺にしとけよ。
核心をつくような入谷くんのセリフ。
確かに付き合っていない。
だけど、京ちゃんは言っていた。
「妹みたいに大切だから、俺の背中だけを追っかけていてほしい。
だから他の男には渡せない。
伊都は渡さない」
祭りの日もそう言っていたよね。
だから私は追いかけるって決め……。
「はっ。何だそれ。
ただの独占欲じゃん。
あんたの勝手な思いに伊都ちゃんを巻き込むなよ」
睨むような鋭い瞳を京ちゃんに向ける。
そう返すとは思わなかった。
私は何も言えずにただ頷くことしかできなかったから。
「大切な妹なら独立させてやったら?
いつまでも兄のことだけ思うわけないだろ?
妹にだって自分の世界があって、恋とかもするんだよ」