たんぽぽ~愛するキミへ最後のメッセージ~


そして、今日ユウキは予定があるからって

帰っていったんだ。

そんな中うちは1人で

帰り道を

「親になんて誤魔化そう」

なんて考えていた。

家に到着して鍵を開ける

そこからがうちの地獄に落とされたような

気持ちの日々が過ぎてくことも知らずに

ドアを開けたんだ。


「ただいまー」

そう独り言のように呟き

洗濯物を取り込んでた中だったかな?

うちの携帯がなってることに

気づいたのは。

「あれ?携帯がなってる」

って思いながら

携帯画面をみたの。

そこに書いてあった文字は

(着信 龍ママ)

えっ?なに?間違えかな?って

思いながら出なかったんだ。

でも、またかかってくる。

「なんだよ!!」って思いながら

恐る恐る出たんだよね。

「はい?」

ってそしたら龍ママが呟いたの。

最初は聴き間違えかなって思った。

目の前が真っ暗になって

頭の中が混乱してて

「えっ?な…っ」

「龍騎がお昼頃息を引き取ったの。」

そう聞こえた。

「うそで…しょ」

そう呟きながらスマホを床に落としたの

したに落ちたスマホからは

龍ママが

「ゆのちゃん?!ゆのちゃん!!」

って叫んでるのが聞こえた。

しゃがみこんで混乱してる頭の中で

ぶるぶる震える手足

息もできないくらいで

もう1度スマホを拾って

耳にあてる。

「由乃ちゃん。ごめんね。
本当にごめんね。でもね…」

そう聞こえて

「なんですか??」

そう聞き返した。

「でもね…龍騎がね息を引き取る前に

(由乃…)って言ってたの。

だから、お昼頃電話を入れたの。

でも、由乃ちゃんは学校だったよね?

だから、諦めた。着信入ってたでしょ?

ごめんね。」

そんなことを言われて

なんで?どうして?うちのことふったのは

りゅうちゃんじゃん…って思った。

うちはスマホを片手に泣いてた。

泣いてる中で龍ママはしゃべり続ける

「あのね。聞いて欲しいことがある。
龍騎ね、病気だったの。脳腫瘍
悪性の。病院に行った時はもう手遅れだったの。病院に行ったその日かな?
龍騎が私に言ってきたの。

(由乃と別れるしかないよな。)って

だから、私は言った。

(由乃ちゃんに聞いてみないと分からないでしょ!!)って

そしたらね?龍騎なんて言ったと思う?

(由乃に俺のこと忘れて好きな人作って
幸せになってもらいてぇー。
本当は俺が隣で幸せにしてやりてぇー
でも、こうなっちまったから。
してやれない。俺が死んだら
あいつが一生立ち直れねぇだろ。
だったら、今別れてあいつが幸せになって
くれた方がいいじゃん?)って

初めて私の前で泣きながら言ってたの。

だから、由乃ちゃんに別れを切り出した

その時私が変わってあげれたらって思った

でも、誰でも分かる通り

変わってあげれないのが事実。

だから、私は龍騎に

龍騎が思うようにしなさいって伝えたの

その次の日かな?

龍騎が、部屋で由乃ちゃんに別れを告げ

ていたのは。

あの子ね。泣いてた。声を押し殺して

由乃ちゃんに気づかれないように

(ごめん。別れよ。飽きた)って

辛かったと思う。

そしたら、由乃ちゃんキレながら

怒ってたんでしょ??

誰だってそうよね。

わからないまま別れるなんて。

私が由乃ちゃんの立場だったらそうだもの

本当にごめんね??

龍騎を許して欲しいの。」

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