あいつじゃなくて俺を見ろ
俺が美空を好きになったのは


幼稚園のとき


俺は毎日っていいほど泣くような


泣き虫だった


そして、俺は頼りない泣き虫のくせに軽い気持ちで美空を母さん達が寝てる間に連れ出したんだ


「しんくーん、よるだよー
 あそびになんかいっていいのー?」


「うん、だいじょうぶだよ
 ながれぼしをみたら、すぐ
 かえろう」


「うん、わかった」


そう言って星を見るために


街灯が少ない公園にいったんだ


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