恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
それはね、学年は違えど私達二年生女子にも熱狂的な雪野翔ファンが存在していて、彼の事に関しては週刊誌並に詳しいの。
そんな彼女達が、休み時間毎に雪野翔の話題で持ちきりなものだから、そばを通ると嫌でも聞こえるし、日々脳ミソに叩き込まれていくんだよね。
その時、
「おい、聞いてんのか」
へっ!?
思わずビクッと身体が跳ねる。
「……な、んですか……?」
綺麗な瞳が苛立たしげに瞬き、雪野翔は私を真正面から睨み据えた。
「なんですか、じゃねーんだよっ。お前、見ただろ、昨日」
き、き、き、昨日!
目眩がした。
あれはやっぱ、幻想でも幻覚でもなかったんだ……。
私はギュッと眼を閉じると、あの出来事を思い返した。
そんな彼女達が、休み時間毎に雪野翔の話題で持ちきりなものだから、そばを通ると嫌でも聞こえるし、日々脳ミソに叩き込まれていくんだよね。
その時、
「おい、聞いてんのか」
へっ!?
思わずビクッと身体が跳ねる。
「……な、んですか……?」
綺麗な瞳が苛立たしげに瞬き、雪野翔は私を真正面から睨み据えた。
「なんですか、じゃねーんだよっ。お前、見ただろ、昨日」
き、き、き、昨日!
目眩がした。
あれはやっぱ、幻想でも幻覚でもなかったんだ……。
私はギュッと眼を閉じると、あの出来事を思い返した。