御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

 助手席に乗り込みながらたずねると、
「いや、終わったとこ。ここ来る前に美月んちに寄って、今日はうちに泊まるって話つけてきたから」
と、準備万端な答えが返ってきた。

 しのぶは森田家では絶大な信頼を寄せられているので、もちろん何の問題もない。


「飲むぞ、美月」


 親指をピッと立てるしのぶに苦笑する。


「明日おばあちゃんのお見舞いに行くから、ほどほどにお願いします……」


 しのぶはアルコールに強く、一度も乱れたことがない。
 それに付き合わされる美月は、たいてい途中で意識を失い、どこでもかしこでも寝てしまうのである。
 もちろんしのぶが一緒にいるので、安心ではあるのだが。


「うちで飲むんだから、大丈夫だって」


 しのぶはへへへと笑って、車のエンジンをかけた。


------



< 208 / 323 >

この作品をシェア

pagetop