蘭桜~永遠の信じ方~
華の高校生

来菜side

ピピピピピッ。

目覚まし音で目が覚めた。

『ふぁぁぁ。眠い。』

昨日はあの後ケチャップを買わずに
帰ったので夕飯はデリバリーで済ませた。

あの人には、悪いことしちゃったな。
でも、仕方ないよね!

そう思いながら朝ごはんを作っていると

ピーンポーン

え?だれ?こんな朝早くに。

いきなりの訪問者だった。
インターホンのカメラで見てみると
そこに映ったのはお兄ちゃんだった。

玄関に走って向かいドアを開けた。

『来菜!ちゃんと確認したか?』

『したよ!お兄ちゃんだっから
出たんだよ!』

『そうか!』

『うん!それよりもどぉしたの?』

『今日は、入学式だろ?』

『うん?』

『親父は仕事で来れなくて
お袋も来れないらしいから
代わりに俺がでるよ。』

そう、お兄ちゃんに言われた。

お父さんは、きっと仕事なんかじゃない。
私に会いたくないだけ。
お母さんも、おんなじだ。

分かっていてもやっぱりかなしい。

私は、いらない子なんだ。

そう思っていてもお兄ちゃんの前では
笑うことにしている。

『そっか♪でも、お兄ちゃんが
来てくれるなら寂しくないね♪』

そう言うとお兄ちゃんも笑ってくれる。

あの、2人にはお兄ちゃんしか
いらない。
だから、離婚したのだ。

すべて、わたしのせいだ。
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